光治療がどういうものかわからないと、痛かったり怖いものじゃないか?と不安になりますよね。また美肌治療用というイメージが強いかもしれませんが実はそれだけではないのです。なぜ光で様々な症状に効果的なのか、どのような治療なのかご説明します。

光治療は怖い?

光療法は様々なケースで適用されているのですが、身近なところでは美容目的などで肌に使用されたり、生体リズムを整える治療に使用されるケースなどがあります。これらはすべて光を使用して治療を行いますが、使用する光の種類が異なります。

 

肌治療に使用される光には、例えばカメラのフラッシュのような光を肌に当てて美肌効果を高めるものや、紫外線の免疫抑制作用を利用して疥癬やアトピーの治療に使用されています。

また、生体リズムを整える治療では、目から明るい光を取り込み脳へ刺激を送ることで体内時計がリセットされ生体リズムの乱れから起きる体の不調を改善する、といったものがあります。

 

いずれも、薬物を経口摂取した場合などとは異なり、内臓への負担がほとんどなく、また副作用も大変少ないため、とても安全性の高い治療であることが特徴です。

レーザーと光治療の違い

レーザーは波長を使い分けることで、幅広い症状に適応

レーザーと光治療の違いは、単一の波長の光を使用(レーザー)するか、幅広く複数の波長の光を使用するか(光治療)の差になります。

 

レーザーの特徴は、例えば会議などで使用するレーザーポインターを思い浮かべて頂けるとわかりやすいですが、遠くの壁に当てても光が広がりません。光が広がらないのは、単一の波長を使用することで光のエネルギーを一点に集中させることが可能だからです。その特性を活かしたレーザー治療では、狙った場所にピンポイントで強力なエネルギーを届けることができます。

 

レーザー治療は患部を熱エネルギーで焼くことでメラニン色素を破壊したり、コラーゲンの生成を促したりします。

 

レーザーは波長を変えることで肌の表面、その下の真皮、さらに下の皮下組織など、深さを変えることができるほか、メラニン色素にだけ反応する波長や毛細血管の赤色にだけ反応する波長があるので、さまざまな目的で使用が可能です。さらに、パルス幅と呼ばれるレーザーを照射する時間を調整することで、肌へどの程度エネルギーを送り込むか調整が可能です。ちなみにパルス幅は短いほうが威力が強くなります。

レーザーは特に、大きなシミやアザの治療におすすめ

“レーザー治療は患部を熱エネルギーで焼く”とご説明しましたが、1発の照射時間は大変短く、

マシンにもよりますが、軽く輪ゴムで弾かれるような痛みを感じると説明を受けることが多いようです。また症例により表皮麻酔を使用する場合もあり、その場合はほぼ無痛となります。

 

レーザーはメラニン色素や、毛細血管の赤色だけに反応させることができるため、皮膚の他の組織に損傷を与えることなくほくろやシミ、アザなどを狙い撃ちすることが可能です。

そのため、範囲が大きく外科手術で切除した場合はキズが残ってしまうようなケースでも、レーザーなら傷跡が残らずきれいに取ることができます。ただし、広範囲のものは一度で取りきることは難しく、複数回に分けての照射が必要になります。

光治療は複数の波長が含まれており、異なる症状を同時に改善

肌トラブルの治療に使われる光治療は、IPL(インテルス・パルス・ライト)と呼ばれるカメラのフラッシュのような光を使用することが多く、肌に有効な複数の波長を顔全体に照射します。

メラニンを破壊する効果だけでなくコラーゲンの生成する真皮層を活性化させるといった効果があるためシミやそばかすだけでなく、シワやくすみなども改善できるのが特徴です。

 

レーザーとは違い、肌表面にダメージを与えないのでかさぶたができたりはしませんが、人によっては1度では効果を実感できず複数回照射する必要がある場合もあります。なお、照射時の痛みは、輪ゴムで弾かれる感じと説明されることが多いようです。

光治療は照射後に炎症後色素沈着が生じる可能性が低い

炎症後色素沈着とは、蚊に刺されたあとやニキビのあと、また美肌治療の後に照射部分が赤茶色に色素沈着を起こしてしまう現象で、黄色人種に生じやすいと言われています。

 

全てのケースで起こるわけではありませんが肌へのダメージが大きい場合ほど炎症後色素沈着を起こす可能性が高まる為、肌へのダメージが少ない光治療の場合は、レーザー治療に比べそのリスクは低くなります。ただし、レーザー治療、光治療どちらの場合も、照射後の肌は通常よりデリケートな状態になっているため紫外線対策は必ず行う必要があります。

光治療の効果

シミ、しわ、たるみ、ニキビなどあらゆる肌の老化やトラブル

色々な症状に効果のある複数の波長を使用しているため、シミ、しわ、たるみ、ニキビなど異なるトラブルを同時に改善することが可能です。

 

シミの原因となっているメラニンは照射後一時的に濃くなりますが、数日後に浮き上がって剥がれ落ちます。また、コラーゲンの生成を促す効果もあるため、しわやたるみが改善されるとともに、肌のターンオーバーも高まりくすみも解消されていきます。毛穴を引き締める効果やニキビ跡の赤味にも反応するため、総合的な美肌効果が期待できます。

花粉症

花粉症治療に使用される光は肌治療とは異なり、UVA(紫外線A波)、UVB(紫外線B波)を使用した紫外線療法となります。

 

紫外線には皮膚や粘膜の肥満細胞からヒスタミンが分泌されるのを抑制する作用があるため、鼻の粘膜に光を照射することでアレルギー誘発細胞の活動を抑制し、花粉症の症状を緩和する効果があります。

 

この治療は照射時に痛みはありません。また、アトピー性皮膚炎にも効果があるとされており、ステロイドのような副作用もなく、また妊娠中や小さな子供などでも使用可能なためとても安心な治療法と言えるでしょう。

うつ

うつ病の初期症状に、疲れているのに眠れないといった症状があります。ストレスが原因で極度の緊張状態が続き、自律神経が高ぶったままだと興奮状態のために眠ることができずに段々と生体リズムが崩れていきます。生体リズムの乱れは、心身共に悪影響を及ぼしうつ病の原因の一つとなり得ます。

 

また、生体リズムの乱れは、うつ病のみならず肥満の原因にもなるので高血圧や糖尿病を引き起こしたり、ホルモンの分泌の乱れから生理不順や、頭痛、倦怠感、免疫力の低下といった様々な不調の原因にもなります。

 

人間の体は日中に太陽光を浴びることで眠気を催す作用のあるメラトニンというホルモンを作り、夜になってから分泌されます。高照度光療法では、2500ルクス以上の高照度の光を浴びることでこのサイクルを作り出し、乱れた生体リズムを元に戻すのが目的です。ちなみに2500ルクスとは、大体コンビニの照明と同程度なのですが、治療として照射するには2時間以上浴びなければならない為、実際は5000~10,000ルクスの明るさの光を使用することがほとんどです。

バストアップにも

太陽から降り注ぐ光には紫外線、可視光線、赤外線が含まれており、このうち赤外線は波長により遠赤外線、中赤外線、近赤外線と分類されています。

 

紫外線に関しては昔から精力的に研究がなされてきましたが、紫外線以外の光については実はまだ生体にどのような影響を及ぼすのか十分な解明がされていませんでした。しかし近年、波長の長い近赤外線が真皮層の奥の筋肉まで到達し体組織に影響を及ぼすことがわかってきました。

 

太陽光の強い近赤外線に長時間あたることは肌老化の原因となりますが、波長や使用方法を調整することで、バストアップに効果が出るということがわかり話題となっています。その原理は、バストに近赤外線を当てると深部組織の液浸透圧が低下、栄養の吸収が高まり、女性ホルモンの分泌が促されることでバストの脂肪が膨らむというものです。

 

メスを使わず、また異物を体内に入れることなくバストアップできるので人気ですが、その効果は永久ではなく、また複数回照射を繰り返さないと効果が実感できにくいというデメリットもあります。

レーザー治療との上手な組み合わせがカギ

肌治療に関してはレーザー治療と光治療とご紹介いたしましたが、それぞれ一長一短あり、得意な症状も異なります。またレーザー治療器でも使用する波長によって効果や適用箇所が違いますので、クリニックでしっかりとその説明を聞き、症状に合わせた治療を行うのが美肌への近道となります。